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『住宅用火災警報器』定期点検されていますか?

2006年6月1日に改正消防法が施工されすべての住宅(一般家庭)に住宅用火災警報器の設置が義務付けられました。
その理由は、住宅火災による“逃げ遅れ”を防ぐためです。
火災警報器を設置することにより、初期段階の火災を発見することができ避難する時間を少しでも多く作ることができます。

 

住宅用火災警報器の仕組み

住宅用火災警報器には、「煙式」と「熱式」の2種類があります。
火災の発生を初期の段階で検知できる「煙式」の設置が基本となっています。
「熱式」は台所での料理による大量の湯気などの煙で警報を発する恐れがある場合に設置します。

「煙式」:火災警報器の内部に煙が入ることにより、火災警報をだします。
「熱式」:周辺の温度が約65℃になると、火災警報をだします。

 

正常に作動しなかったら

例えば、深夜の就寝時間帯に火災が発生し、火災警報器が火災警報を出さなかったら確実に逃げ遅れてしまいます。
寝ている間に煙が部屋に充満し、視界の減少や呼吸の妨げにより逃げ遅れてしまう原因になります。
特に恐ろしいのは、一酸化炭素を吸い込んでしまった場合です。
一酸化炭素は、燃焼物に対し酸素が少ない状態になり不完全燃焼となるために発生します。
炎が大きくなると更に酸素が足りなくなり、一酸化炭素の濃度が高くなります。
『無色・無臭』で、吸い込んでしまうと意識障害を起こしたり、高濃度の場合昏睡状態になったり死に至ることもあります。

つまり、火災を初期段階で発見できるかどうかは、生死に関わってくる重要な問題です。

【補足】
住宅火災の主な死因は火傷、一酸化炭素中毒、窒息といわれております。
火傷の場合、「全身に占めるやけどの面積+年齢を加えた値」が100以上だと命の危険性が非常に高いとされています。

 

必ず定期点検を

住宅用火災警報器が、正常に動作するか「取扱説明書」等を確認し定期的に点検(年に数回)を行って下さい。
機器本体にほこりなどが付着している場合は、乾いた布で拭き取りお手入れをして下さい。
また、設置から10年経過を目安に機器本体の交換』を行って下さい。
電子機器の一種ですので、部品や本体の経年劣化により正常に動作しなくなる可能性があります。
設置年月が分からないという方は、本体に記載されていると思いますのでご確認下さい。

 

まとめ
住宅用火災警報器の作動により、火災発生時の逃げ遅れによる死亡リスクや損失の拡大リスクを大幅に減らすことができます。
さらに、火災そのものを未然に防ぐことにも繋がります。
設置してから何年も点検を行っていない方は、必ず点検や必要に応じて機器の交換を行って下さい。